84.競争ということについて
J社を訪問したときに、応接間にひとつの額が掛かっていました。総合電機を創立された元社長の見事な直筆で、以下のように書いてありました。
米海軍のリーダーシップ「競争とは、組織制度に生命を与える血液である」と。競争のない組織は、活力のない「死に体」と同じで、激しい競争があってこそ活性度が増して機能ある組織になるという意味でしょうか。それこそ米海軍の言葉ですから、普段からの厳しい競争の中にいなければ、とても有事の中で生き延びることなどできやしないということを言っているのだと思います。
「競争」というキーワードで言えば、最近、大阪知事が各自治体の教育委員会と争っている全国一斉テストの結果を開示するかどうかという話があります。下名は知事のいう「開示する」側に賛成で、それが当然だと思っています。何故かというと、その結果を踏まえて教育のやり方のまずいところはきちんと見直すべきだと思うからです。確かに、全国一斉テストは膨大な人間教育の一つの切り口にすぎませんので、これを成績だけで固定的に捉えるのはいろんな誤解を招く可能性があってよくないと思いますが、改善のために前向きに検討する材料まで切り捨てる必要はないと思います。開示によって適正な競争が始まるのはむしろ歓迎すべきことだと思います。
「競争」と言えば、とうとう13ゲーム差という圧倒的優位に立っていた阪神に巨人が追いつきました。最終的な結果はおさまるところにおさまるでしょうから、今後に注目したいと思います。
当然のことですが、会社も競争しています。同業他社と成績の競争をしています。個々のビジネスにおいても必ず他社との競争になっており、これに打ち勝たない限り、会社として残っていけない訳です。長期的な戦略のもとに、短期的な戦術を駆使して、頑張り続けないと生き残っていけません。当部は市場の動向や、客先の話は非常によく掴んでいると思いますが、競争相手の他社についての研究が不足しているように感じています。徹底的に相手を研究して、競争に勝って下さい。