7.特別講座1(孤独対策)


特別講座1では、コア=ブレてはいけないもの、を議論しています。

・孤独に耐えること

・我慢すること

・フェアであること

を上げました。ここでは、孤独対策を話してみます。

 

孤独は怖い、当然です。だから、対策が必要です。会社という組織で、最後の決定者として孤独であって、その孤独に耐えざるを得ない訳で、人間として生きて行くうえで、孤独に耐えろとは言っている訳ではありません。

 

(1)4つの柱

人間が人間らしく生きてゆくためには、4つの柱が必要といいます。これは、むしろレイヤー0「健康な体、健全な精神」を保つための考え方であるとも言えます。

まず「健康」です。健康を害していては、会社の長として勤まりませんから、孤独に耐える云々もないですが、健康であるための努力は、懸命に果たさなければなりません。

2番目は「順調に廻る仕事」です。仕事は生活の糧でもありますが、自己表現の場でもありますし、自分自身を鍛える場でもあります。順調に廻ることで、孤独に耐えるのが容易になります。

3番目は、人間関係です。一番近いところは、一緒に人生を共生している伴侶です。ここが壊れていると孤独に耐えられません。もちろん、次は家族です。人間関係については、後で、もっと、掘り下げます。

4つめは趣味です。それもひとりでできる趣味がよいとされています。孤独に耐え切れないときに逃げ込む場所となるからです。相手が必要な趣味は相手がいなければできないからです。

 

(2)人間関係

会社の長は孤独だといいました。だから、同じ悩みを共有化できる「XX社長会」とか「XX経済同友会」に参加し、いろんな話をします。孤独を解消しようとしています。社員が知りえない情報を仕入れます。

同時に、最も自分を理解してくれる会社のパートナー「右腕」を作るのも孤独から救って貰う方法として有効です。

ちょっと脱線しますが、なぜ右腕というか知っていますか。昔は左が偉くて、右に従って低いくらいの人が並んだからです。自分の次に、自分の代わりをしてくれる人ですから、右腕です。左大臣は右大臣より位が上ということです。

脱線ついでに、ひな祭りの内裏様は向かって右側にありました。内裏様の左腕にお后様がいてはいけないからです。今は向かって左におきます。そうするとお后様が内裏様の左腕側にきます。戦後になって、天皇陛下が外国の要人に会われるときに、並びが反対で、握手がしにくいので、欧米にあわせたという逸話があります。

右腕の話に戻します。

最後の決断は自分でしないといけませんが、ほとんど同じ意見で、頼りになる人、これがいるといないとでは、精神的な負担が大きく変わります。でも、隊長はひとりです。南極越冬隊の西掘隊長は、登山でも有名な人ですが、絶対に副隊長を置かなかったそうです。ふたりで話し合って意見が異なったとき、決定ができないし、責任も取れない、中途半端になるからだそうです。右腕は、あくまでも料理でいうところの下ごしらえをしてくれるひとで、自分が主である料理人であることを忘れてはいけません。

 

特別講座1(孤独対策)