168.突発性難聴(1)


出張で、会社をでてタクシーに乗ろうとしたら、突然、左耳が詰まったような感じになり、よく聞こえなくなりました。全く突然に、です。めまいはなかったのですが、ひどい耳鳴りがして、頭の左側半分が自分のものではない、なにか暗くてボーとした得体のしれないものがあるように感じました。

多少知識がありましたので、これが「突発性難聴」かな、これはやばいなと思い、すぐにケータイでGoogleを立ち上げて「突発性難聴」を調べました。48時間以内に治療を開始しないと治癒率が下がる、2/3は治るけれども、1/3は治らない、2週間以上経過すると本当に聞こえなくなってしまうと書いてあります。これはちょっと危険だなと思いながら、その場面で出張の変更はできず、そのまま出張に出掛けました。

 

出張中の左耳の調子は、もちろんよくありません。帰阪して耳鼻科に飛び込んだときは30時間を経過していました。すぐに聴音検査があって、診断結果は想像どおり「突発性難聴の疑い」でした。突発性難聴というのは、「突発難聴」だけれども、原因がはっきりしないものを言うそうです。内耳に問題がある場合、聴神経に問題がある場合、血流障害、腫瘍、ウィルスによるものなどが考えられるそうですが、ストレスが誘引することもあるとのことでした。

 

早速、治療が始まりました。治療の方法はステロイドの投薬です。スポーツ界で筋肉増強剤としてよく問題になるあのステロイドです。簡単にいうと、原因がわからないので、筋肉増強剤で体を活性化して、起こっている何らかの不都合を自分の治癒力で治そうという考えです。

錠剤(経口薬)を6日間飲みました。7日目に再び調音検査をしたら、なんと聴力がもっと悪化していたのです。しかしながらステロイドは副作用の心配があって連続投与はできません。血流や神経サポート薬だけを飲んで5日後に検査をすることになりました。耳鳴りはガンガン鳴り続けています。