ランドセル
祖父の末弟の定市さんのプレゼントだった。春休みに家族総出で薪作りをしていた。木を切り倒し所定の長さに切って山から運び出す。休憩でお茶を飲んでいるときにかさかさと落ち葉を踏みしめて定市さんが持ってきた。記憶がある。
子供の頃モノの扱いが荒かった。ノートも使い切らないうちに綴じ糸が切れてばらばらになった。ランドセルは4年生までしか使えなかった。反省としてモノを大事に使うという当たり前のことができるようになったのは高校生になってからだ。母が買ってくれた入学祝の万年筆は45年以上使った。ペンケースも以来2個目である。
祖父と定市さんは親子ほど年が違うが兄弟の中では一番息があった。よく一緒に猟銃をもって出かけた。連れて行ってくれるのはいいけど山の中に独りになる網の番は嫌だった。おじいさんっ子であった。
高くてもいいものを大事に永く使うきっかけになった反省として思い出す。濱村