濵ちゃんの足跡

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104.景気減速

米国自動車メーカー、いわゆるビッグ3への公的資金投入が下院を通過し、少し明るい兆しが見えたかに思えたばかりでしたが、昨日上院で否決されてまたまた先行きが分からなくなってきました。少し身近な例で話しますと、R社の車関係の半導体ビジネスは、毎月10%ずつのダウンで半減ですし、会社全体でも大幅な赤字になる見込みです。M電機も車関係は非常に厳しいですが、製作所毎にみると、その状況はまだら模様です。新聞や我々が感じている以上に景気の実態は落ち込んできていると思われます。

それでは、こういう急激に金回りが悪くなったときにはどうしたらいいかというと、明らかに景気が悪くなってきている訳ですから、こういうときにはなかなか大きな商談を成立させるのは難しいですので、それはそれで重要ですけれども、保守や更新などの案件を小まめに拾うことが大事です。

特にこのようなときには次のようなことに留意して下さい。

(1)こういう急激に市場が冷え込むときは、キャッシュフローの危ない会社が出てきます。いわゆる黒字倒産も起こります。与信に関して見直しを行って下さい。特に足の長い物件(ソリューション)ものに関しては、所有権の移転を入金日にするくらいの慎重さが必要です。

(2)取引先の危ないという情報を的確に掴むことも必要です。現場を一番よく知っているのは皆さんですから、そういう情報があったら、確実に上司に報告して下さい。また、報告を受けた人は、その相談に真剣に向き合って下さい。

(3)この時期、支払条件を良くする会社はおかしいですから、そういう場合は上司に必ず相談して下さい。銀行の貸し渋りが始まっていますので、ジャスダックやマザースなどの上場会社でも注意する必要があります。

(4)取引き先について、親会社との関係、オーナーの評判、設立の経緯など、背景をよく見て下さい。銀行関係者の評判や、主力銀行の対応でその会社の状況が分かりますので、そういうところからも情報が得られるように工夫して下さい。

怖がってばかりいたのでは、売上は上がりません。細かく注意しながら、売り込んで行くしかありません。非常に厳しい状況ですが、頑張りましょう。

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